堺市東区北野田 きしもと整形外科リハビリテーションクリニック|整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科

呼吸器リハビリテーション

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呼吸器リハビリテーションとは、「呼吸器の病気によって生じた障害を持つ患者さんに対して、可能な限り機能を回復、または維持させることによって、症状を改善し、患者さん自身が自立できることを継続的に支援していくための医療である」と定義されています。したがって、肺機能に障害を持たれた方々に対して適切なリハビリテーションを提供していくことが必要であります。

対象疾患

・非常に重い肺炎などの急な病気やそれによって生じた肺損傷

・COPD(慢性閉塞性肺疾患)などのタバコによる慢性の病気

・肺線維症・間質性肺炎などの慢性の病気

・COPDや肺線維症などの慢性の呼吸器の病気が急に悪化したとき

・気管切開や人工呼吸管理を受けているとき

・脳血管障害、筋ジストロフィーなどの神経筋疾患などで呼吸が上手くできなくなったとき

・肺がんなどの手術や、肺移植手術などのとき

・肺以外の胃がん・食道がんなどの消化器の病気や咽喉頭の手術前後

など

 

これらの疾患に対し、適切に介入していくことによって、症状の改善、機能の回復、原疾患の悪化予防などが期待されます。

慢性閉塞性肺疾患の呼吸リハビリテーションの最も基本的な方法は、エルゴメーター等による下肢運動です。その他、病気によって変わってきますが、呼吸に合わせて理学療法士が胸郭を押すことによって、胸郭を動かしやすくする呼吸介助手技もあります。

また、痰は重力に引かれて身体の下の方にたまりやすくなるので、痰がたまっている部分を上にして体外に痰を出しやすくします(体位排痰法)。呼吸筋の筋力増強訓練、リラクセーション、腹式呼吸訓練などが行われます。呼吸器の病気自体が改善しにくい場合でも、在宅酸素療法を行ったり、日常生活動作をするときの姿勢や動作の方法を工夫することによって、呼吸困難を改善できる場合があります(日常生活動作の効率化)。

また、全身の軽い運動が胸郭全体の動きを良くしたり、使わないために廃用になっている筋肉を強めることによって、呼吸器の症状も改善する場合があります。その意味で、呼吸器のリハビリテーションは、肺という臓器のリハビリテーションよりも、全身的に広く包括的に行われます。

 

欧米においては、1990年代前半から主にCOPD(慢性閉塞性肺疾患)を中心とする慢性呼吸器疾患の治療のためのガイドラインが発表され、いち早く呼吸器疾患に対応するリハビリテーションの重要性が訴えられてきました。日本においてはその有用性は認識されているものの、吸器リハビリテーションを積極的に行っている施設は、大学病院等の専門病院を除いてはまだまだ不十分な現状です。

呼吸器リハビリテーションについては、継続的に介入することが重要ですが、専門病院で導入され、いったんは効果が得られたものの、地域で継続することが困難なケースが散見されます。

 

当クリニックでは、呼吸器リハビリテーションの専門理学療法士、作業療法士とともに地域での呼吸器リハビリテーションの維持・継続を行ってまいります。現時点において、呼吸器リハビリテーションをクリニックで施行できる施設は、全国的にも稀少であり、当クリニックがモデルケースとなるよう、推進していきたいと思っております。

なお、呼吸器リハビリテーションは予約制で行いますので、現在の主治医とご相談の上、お問い合わせください。

 

参照 : 公益社団法人日本リハビリテーション医学会

お問い合わせはこちらまで TEL 072-230-2585

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